撮っていることを見せる防犯には、限界と配慮があります
カメラで記録を残すだけでなく、撮影していることが周囲に分かるようにしたい。玄関前を見守るときには、そんな考え方もあります。ただし、機器が見えることと、盗難を防げることは同じではありません。見せ方を考えるときは、効果の限界と、周りへの影響を一緒に確認しましょう。
警察の資料は「目立つカメラ」も対策に挙げています
千葉県警察の「空き巣」の防犯対策には、敷地に入りにくくする対策として、センサーライトの設置と、目立つように取り付ける防犯カメラの設置が挙げられています。千葉県警察の防犯対策
センサーライトは、人などを検知すると点灯する照明です。神奈川県警察も、侵入盗が嫌がる要因として光や周囲の目を挙げています。暗がりを減らすセンサーライトや、監視性を高める防犯カメラを具体策にしています。神奈川県警察の防犯のポイント
ここからは、見通しや光、撮られていると分かる機器を通じて、周囲の目を意識させる考え方が読み取れます。ただし、これらは住宅への侵入盗に関する説明です。特定のアプリによる置き配盗難の抑止効果を示す試験ではありません。
置き配番では、スマホとライトの点滅が見える要素です
置き配番は、使っていないAndroid スマホを玄関前などに向け、カメラで見守るアプリです。見える位置のスマホは、撮影に使う機器があると分かる要素になります。検知時にスマホのライトを点滅させる設定もあります。点滅はオフにもできます。
これらを「見せる」対策の一部として考えることはできます。ただし、スマホに気づくか、撮影中だと理解するか、その場で行動を変えるかは分かりません。ライトの点滅も、玄関全体を明るくする照明と同じ働きがあるとは考えないでください。
置き配番は人・荷物・盗難を自動で判定しません。検知しても、盗難を物理的に防いだり、警察や警備会社へ通報したりはしません。利用には月額プランが必要です。何が起きたかを自分で確認するための、画像と動画の材料を残す位置づけです。
目立たせるために、端末を持ち去られやすくしないでください
玄関の外に置いたスマホは、それ自体が盗まれる危険があります。見せたいからといって、通行人の手が届く場所に出したり、簡単に持ち上げられる置き方を選んだりしないでください。固定しても、持ち去りを完全に防げるわけではありません。
室内から玄関前が写る場所があるなら、その置き方を検討します。具体的な端末の扱いは、玄関スマホの安全な使い方で確認できます。外から見える程度を優先して、隣家や公道まで広く撮る向きにする必要もありません。
配達員や隣人がまぶしくない設定にします
玄関前に来るのは、不審者だけではありません。荷物を置く配達員や、隣の住戸へ向かう人もいます。点滅を使う場合は、近くで光が目に入らないか、隣家の窓へ向かないかを確認してください。影響が気になる場所ではオフにしましょう。
「監視エリア設定」で、自分の玄関前に見張る範囲を絞れます。カメラ自体の向きも調整します。集合住宅では、端末や掲示物の設置を含めて管理規約を確認してください。掲示する場合も、「自動通報」など実際にはない機能を表示しないでください。
ライトの点滅だけで、暗い場所を見守れるとは限りません
カメラは目に見える光で撮ります。暗い場所では検知しにくく、検知した後の点滅を、検知前の明るさの代わりにはできません。荷物が写る明るさがあるかを確かめてください。カメラに写っていない場所のことも分かりません。
見える機器や光は、防犯を考える際の一つの要素です。置き配番を置けば盗難が減る、ライトを点滅させれば相手が立ち去る、といった効果は保証できません。機器の見せ方だけに頼らず、設置場所と周囲への配慮が両立する使い方を選びましょう。