集合住宅の置き配は、建物の決まりを確認してから

配送の画面で「玄関前」を選べても、自分の建物で置き配が認められているとは限りません。荷物を置く場所と、配達員がそこまで入れるかは別の確認です。マンションやアパートでは、建物のルールを確かめてから依頼しましょう。

玄関前の共用廊下は、避難のための通路です

自分の玄関のすぐ前でも、共用廊下は自分だけの置き場所とは考えないでください。普段の通行に加え、火災などの際の避難に使います。荷物がドアの開閉や階段への移動を妨げないかも確認します。

国土交通省の「マンションにおける置き配等の取組について」は、消防法に基づき、廊下・階段・避難口等に避難上の支障となる状態で宅配物を放置することは禁止されていると説明しています(2026年10月時点)。国土交通省の資料

同資料では、個別の廊下の幅や形状などに応じて判断するとしています。避難に支障のない少量・小規模の私物を暫定的に置く例も示されています。しかし、「小さい荷物ならどこでもよい」という意味には受け取らないでください。建物の決まりも確認が必要です。

玄関ドアの開閉範囲と階段への通路を示し、荷物が避難の支障にならないか確認する図。

標準管理規約は、建物ごとの規約を作るひな型です

管理規約は建物の管理や使用の基本的なルールです。使用細則は、具体的な使い方を定めるものです。国土交通省のマンション標準管理規約は、規約を作成・変更する際のひな型として公開されています(2026年10月時点)。国土交通省「マンション管理」

単棟型の第18条関係のコメントには、置き配を認める際のルールが使用細則の項目として挙げられています。専用使用部分でない共用部分に物品を置くことは原則として認められないとし、例外的に置き配を認める場合も、長期間・大量・乱雑な放置で避難に支障が出ないよう留意する考え方です(2026年10月時点)。標準管理規約・単棟型

標準管理規約を読んだだけで、自分の建物の置き配が許可されたことにはなりません。分譲では管理組合や管理会社に、賃貸では大家さんや管理会社に、手元の規約・細則・契約の確認先を尋ねましょう。

置ける場所と回収の期限を確かめます

国土交通省の指定資料は、使用細則に定めるポイントとして、時間帯・場所・留め置く期間・対象外の荷物・違反時の対応・管理責任を挙げています。これを参考に、次の点を確認してください。

  • 玄関前への置き配が認められているか。
  • 荷物を置ける場所と、大きさ・数量の条件はあるか。
  • 配達を頼める時間帯と、回収の期限はあるか。
  • 宅配ボックスなど、別の受け取り場所を使う決まりはあるか。

資料にある時間や期間の例は、全国共通の期限ではありません。長く回収できない日は、建物と配送サービスで使える別の受け取り方を選びましょう。

オートロックがあると、玄関前まで届かないこともあります

置き配を指定しても、配達員が入れなければ玄関前に置けません。ヤマト運輸の公式案内でも、オートロック等で立ち入れない場合や、建物の規程で置き配が禁止されている場合は、指定どおりに届けないことがあるとされています(2026年10月時点)。ヤマト運輸の置き配案内

建物に配送用の入館の仕組みがあるか、どの配送に対応するかを管理側に確認してください。置き配のために、共用入口を勝手に開けたままにする方法は選ばないでください。

見守り用スマホも、共用部分のルールに従います

荷物が認められていても、スマホや台、配線の設置まで認められるとは限りません。共用廊下に物を置くルールを、機器にも同じように確認します。

置き配番は、使っていないAndroid スマホで玄関前を見守るアプリです。利用には月額プランが必要です。設置を検討するなら、荷物が写る窓辺や、玄関ドア内側のガラス越しなど、室内から撮れる場所を探してください。不透明なドアの向こうは写りません。窓があっても、隣家への配慮と映り込みの確認が必要です。

暗い場所では検知しにくく、写っていない場所は分かりません。人・荷物・盗難の自動判定や、盗難の物理的な防止はしません。撮れる条件がない場合は、設置を無理に進めず、受け取り方を見直しましょう。